歯並び
でこぼこしている
=叢生(そうせい)
叢生(そうせい)とは、歯の生えるあごのスペースより歯が大きくて並ばなくてバランスが崩れた状態をいいます。歯の大きさが大きかったり、逆に歯が生えるあごが小さかったりすること原因です。
どうしても歯が生えるスペースがない時は、歯が正しい方向に生えずにズレて生えてきてしまいます。そうして歯と歯が重なり合ってしまうのです。上顎と下顎の歯並びがそれぞれバラバラとなるため、上下の噛み合わせが悪い不正咬合となってしまいます。
叢生は一般的には乱ぐい歯と呼ばれて、前歯部に見られる八重歯(やえば)もこの一種です。八重歯は女性のチャームポイントのような扱いをされることも多いですが、将来的にご自身の歯を残そうと思うと深刻な問題です。特に臼歯の叢生には要注意です。叢生により噛み合わせが悪くなってしまうと、歯に掛かる力の負担が大きくなってしまいます。それが長年続いてしまうと歯が持たなくなり、最終的に臼歯抜歯が必要となりご自身の歯を失ってしまうリスクが大きくなります。口元で目立つ出っ歯や受け口(反対咬合)などに比べると、臼歯の叢生は外部からも本人でも分かりにくいため注目されませんが、最も矯正治療をするべき状態にあると言えるのです。
歯並びがでこぼこしていると、歯と歯の間に、どうしても歯みがきの際に磨き残しが発生し、プラークがつきます。そのプラークが付き続け、虫歯菌が増えて、虫歯になっていってしまいます。
歯並びがデコボコしていると、しっかりと口の中の清掃が出来ないことから汚れが溜まりやすく、プラークが付着し、歯周病になりやすい状態になってしまいます。
歯並びが悪いデコボコした人では、歯周病になり易い人は、10代で50%にも上がってしまい、歯周病がじわじわと進行して、骨を溶かして、将来、歯が抜けてしまう原因にもなってしまいます。
口臭の原因は、口の中が原因である場合と内臓から来る場合があります。
口の中である場合は、歯周病が原因であることが多く、デコボコしていると更に、口臭の原因になりやすくなります。
取り外し可能な矯正装置を使って、まずは歯列全体の横の幅を広げて、歯を並べるためのスペースを確保していきます。拡大床と呼ばれるプラスチックのプレートの真ん中に拡大ネジがあるのですが、それを使って毎日、少しずつ広げて行きます。一般的に床矯正と呼ばれるものとなります。
一日12時間以上の装着により高い効果が発揮されますので、食事の時以外は付けていると効果的です。また、装着時に最初は少しきつく感じることもありますが、時間の経過とともになくなって来ます。強い痛みや嫌な感じはあまりないので、ご安心下さい。
※すべての叢生がこれらの治療法によって改善するとは限りません。治療方法は個人差があります。